はじめに

ウッドスプリングベース “キネティック” の自慢は、なんと言ってもフレームの中に内蔵されている床面圧力均等装置【P.B.S=プレッシャー.バランス.システム】です。
ここでは、その構造の一部と機能を紹介いたします。

P.B.S (プレッシャー・バランス・システム)とは?

P.B.Sとは、人がベッドに横たわった際、身体のラインとその荷重を床面が感知して自動的にその形状を変える事で、使用者の背骨を一晩中、正しく矯正する圧力均等装置の事です。

腰痛や肩こりを引き起こす背骨の歪みは、マットレスの硬さの不具合によって身体の各所に掛かる圧力が不均等になる為におこる現象です。

しかし、世間一般的に信じられているように、丁度良い硬さのマットレスだけでは充分なサポートにはなりません。 睡眠中、無意識のうちに寝返りをうつ度に、寝姿勢は変わり、圧力のバランスは絶えず変化する為です。 睡眠を一晩という単位で考えた場合、丁度よい硬さという定義は、どこにも存在しないのです。

その為、睡眠中、姿勢やポジションが変わる度に、身体の状態に合せ、常に、寝床面の形状を自動的に最適な形に変える必要性があるのです。 しかし、一体どうすれば、その様な事が可能になるのでしょうか?

そこで

子供の頃に習った 『アルキメデスの原理』 を思い浮かべてみましょう。

【アルキメデスの原理】
「流体中の物体は、その物体が押しのけている流体の重さ(重量)と同じ大きさで上向き の浮力を受ける」

溢れ出たお湯の重さは、湯船につかっている体重と同じ重さ。
つまり、溢れ出たお湯の重さ分だけ、体は浮力を受ける。

この原理を応用し、開発されたのがP.B.Sです !!

体重の圧力によって、溢れ出す水はそのまま浮力となり、使用者の体を押し上げます。
圧力と浮力は常に均等な力関係にあります。
よってどんな姿勢で寝ても体の全ての部位に床板が均等な力でフィット。仰向けや横寝等の寝姿勢に関係なく、常に背骨の形を正しく矯正する事ができます。時おり、『体が水に浮いているような感覚』にとれわれるのは、この圧力均等性の為です。

なんとか軽量化できないか?

商品化するにあたり、重量の問題がありました。 ウォーターベッド程ではないにしろ、 P.B.Sは、水の入ったバスタブのようなものですので、一旦設置したら移動する事が難しかったのです。 なんとか軽量化できないか? そこで、更に工夫されたのが、アルキメデスの原理を滑車の原理に置き換え再設計する事でした。

メカニカルな部分では、システムの中枢である水槽の部分を滑車に変更。そして動力の媒体を水からケブラーロープに変える事で大幅な軽量化が施されました。

*滑車式では、ケブラーロープを使い、それぞれの滑車間に発生する張力(引っ張り合う力)を利用してP.B.Sを作動させます。

POINT
ケブラー(KEVLAR)とは、アメリカ合衆国のデュポン社が開発した合成樹脂繊維(芳香族ポリアミド系樹脂)の名称です。有機繊維特有の「軽い」「引張強度が高い」「しなやか」「錆びない」などの特長を持ち ・飛行機・船・自動車・自転車等の部品・ヘルメットや防弾・防刃チョッキ・光ファイバーのケーブル等の用途に使用されています。

P.B.Sを構成するそれぞれの部品と役割

PBSの内部構造。 滑車の原理が応用されています。人が横たわった際に発生する、肩やお尻の重圧は、絶えず、その周辺の床板を押し上げる力へと変換されます。

床板部分には “ウッドスプリング”と “アルミバー” を使用。 床面全体のクッション性が増し、寝返り等、ベッド上での動作が、より楽に行なえるように工夫されています。

床板を支えるシャフト(支柱)部分には寝返りをうった際の衝撃を緩和するスプリングが装着されています。言わば 縁の下の力持ち。

それぞれのシャフト(支柱)間をむすび、PBSを作動させる動力の媒体となるケブラーロープ。 防弾チョッキや航空機の材料にも採用されている有機繊維です。

それぞれのシャフト先端部分に取り付けられている滑車。滑車によって押す力(圧力)を上げる力(揚力)へと、力の方向変換が行なわれます。

全体の骨組みとなっている周囲フレーム。金属のようですが、実は木で出来ています。 木製にする事により軽量化が図られています。

PBS以外のウッドスプリングを支える部分はアーチ構造の台座が採用されています。 頭、足部分に当たるウッドスプリングを支える部分に使われています。

専用レッグと専用レッグの装着部分にあたる三角ベース。ベッドの四隅にかかる加重をそれぞれ6つの方向に均等に分散できるよう、底面の形状にも工夫が凝らされています。

ベローナ大学におけるシステム研究

いくら、満足できるシステムが完成したと言っても、皆様に評価いただけなければ意味がありません。
ここに提示されている 【P.B.S=プレッシャー.バランス.システム】 を焦点とした評価において、ベローナ大学整形外科災害外科診療科とパートナーを組んだという事は、喜びであるのと同時にすばらしい栄誉でもあります。

病院での研究は、【P.B.S=プレッシャー.バランス.システム】 の開発を支援し、その製品がより細部に至るまで規律のとれた形を現すように私達を駆り立てました。

そして私達の製品は更なる快適さと、日々の気苦労から夜の睡眠を完全に分離するという性能をに備えるに至ったのです。

研究レポートには、外来患者による様々な体圧測定データや入院患者へのインタビュー等による検証 が記載されており、特筆すべき事項として入院患者の床ずれに改善がみられた事や介護の手間が 減少した事についても触れられています。最後に「PBSは、疑いなく医療現場に恩恵をもたらす。」 と結論づけられており、その言葉を示すかのように PBSは、イタリアで*第一級の医療機器として 認定を受けています。

*第一級=全4段階あり、4段階中、一番厳しい基準

『患者は、P.B.Sベッドシステムによって高められた快適性から恩恵を受けた。長期にわたるベッド療養に関わらず患者の床づれが大きくならなかった事を注目すべき事である。』

ベローナ大学整形外科災害外科診療科
アルバート・コスタ博士による研究レポートより抜粋

製造元: i bedding s.r.l. による報告書より内容を抜粋いたしました。