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いなべ物語:第六話

どうしても親父の布団をみんなに広めたくて…。

 

 武者修行を終えて親父の店に戻ってきた僕の前に、たくさんの課題が山積みだった。ディスカウントをやって いる布団業界の真っ只中、同じように価格勝負を挑むにもお金がない。そして商品を並べる場所もない。さらには銀行もお金を貸してくれない状況。某大手デパートの勢いもあり、状況は予想以上に悪化していた。

 僕たちの一番の武器は親父の手作りの布団の質だった。生産性は他店の半分以下だったが、父親が作っている布団は、普通は綴糸を3本使うところを、うちの親父は倍にして6本使ったり。しかも普通の布団屋さんは綴糸に絹なんか使わないのに、うちの親父は絹小町という一番高いモノを6本使っていた。圧倒的に親父の作る布団は最高級のものだった。徹底的にいいものを作っていたこだわりの親父、でもこんなにいいものを作っているのに、なんでお客さんは来ないんだろ う・・・。

 僕は、修行中の経験を思い返していた。そして僕はあることに気づいた。それはうちには宣伝の仕組みが全くないことを。しかし宣伝していなかったのは、単純にそんなお金がなかったからだった。

 そんな中、昔から親しくしている近所のナショナルチェーンの社長が「うちの輪転機を使って、学級新聞みたいなものでもいいから作ってみたらどうか」というアドバイスをくれた。僕はその話に飛び乗った。修行時代ひと月3万円を貯めていた資金を全部商品の仕入れに使った。ただし9800円だけ残して自転車1台買って、借りた輪転機で作ったチラシを手配りし始めたのだった。

 期待に胸膨らむ一方で、反応は全く無かった。資金はすでに底をついていた。しかしどんなときも親父はこだわりの布団つくりは全く妥協していなかった。そんな親父の姿を見て、僕も宣伝活動を妥協しなかった。

 すると、本当に少しずつではあるがお客さんが来てくれるようになった。もう嬉しくて、涙が出そうになるのをこらえながら布団の説明をした。お客様が喜んでくれた。そして、次の日あまりの寝心地のよさにお礼の電話をしてくれるお客様まで現れた。気づくとお店には、たくさんのお客様たちが溢れるようになっていった。

 しかし、そのとき、僕はある大切なものを失ってしまっていることに気づかなかったのだった…。


父、井鍋徳七
職人としても、人間としても最高に尊敬できる、私の父です。


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井鍋物語:一覧

いなべ物語:プロローグ「あるのは、眠りに対する想いだけだった。」

いなべ物語:第一話「僕の瞳には、職人の親父がかっこよく映っていた。」

いなべ物語:第二話「全ては、あのとき父親に言ったことから始まった。」

いなべ物語:第三話「こうして僕は、布団の武者修行へと旅立った。」

いなべ物語:第四話「なんで布団は、こんなひどい扱いをされているのだろう…。」

いなべ物語:第五話「あの日僕は、眠り業界の現状を変えたいと強く思った。」

いなべ物語:第六話「どうしても親父の布団をみんなに広めたくて…。」

いなべ物語:第七話「あの出逢いが、僕のこだわりを実現するきっかけになった。」

いなべ物語:エピローグ「だから僕は、今日も眠りについて熱く語る。」



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